20年前の日本語QA

最近久しぶりにQAに関係した研究をしたので,日本語QA技術に関する歴史を紹介してみる.

2001年に某研究所のオープンハウスにてQA技術を公開した.システム名はSAIQAである.この頃38才ぐらいなので一番エネルギーがあふれている頃.これは最初の実用的な日本語QAのシステムで,もうちょっと言えば,世界初の実用的日本語QAシステムである.この時点で新聞記事10年分から,自由文形式のクイズ的な質問の答えをリアルタイムで探すことができた.

オープンハウスでの展示の情報は今でも残っており,下記リンクの2-Aの展示「ずばり答えます、あなたの問いに ~大量のテキストに答を求める質問応答技術~」がそれ.この頃Luceneのような便利なツールは無かったので検索エンジンも自作だった.(※確か検索エンジンは現在東北大の鈴木さん作)

www.kecl.ntt.co.jp

ちなみにこのオープンハウスは研究所開設10周年記念を兼ねたイベントで私が実行委員長を務めた.この年は委員が全員特別に頑張ってバーチャルオープンハウスとしてイベントをHPにも掲載したので,今でもこうして振り返ることができる.(例年は通常の講演会とポスター発表で,発表内容の記録は紙のパンフレットとしてしか残っていない)


この日本語QAシステムはマスコミの評判が良く,新聞・雑誌多数に取り上げられ,NHKニュース10にも取材を受けて,2002年1月7日に約3分間のニュースになった.NHKの看板ニュース番組で3分間みっちり我々のQAシステムが取り上げられたということで,広告費に換算すると会社には莫大な貢献になったように思う.

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なんでも答えるコンピューター