Watson

昨年は、コンピュータ将棋あから2010がはじめてプロ棋士に勝つというイベントがありました。12/22には、その概要を、主要な開発者のひとりである北陸先端大の鶴岡先生に名古屋NLPセミナーの場で講演いただいた。

そこで以前からの疑問だった、各将棋プログラムの重み付けが判明した。手元のメモが正しければ、クラスタの劇指 0.1、GPS 1、ボナンザ0.1、YSS 0.1で、非クラスタの劇指 2.9、GPS 1、ボナンザ1.9、YSS 1.9であった。開発時間の制約のため、まだクラスタを安定して活用できていなかったようです。ということで、今後さらなる伸びが期待できそうです。

今年に入って、アメリカでも人間とコンピュータの対戦がありました。IBMのスーパーコンピュータ「Watson」が米国のクイズ番組「Jeopardy!」の練習ラウンドで、人間のチャンピオン2人に勝利したという。IBMが極秘に?開発してきた「AIクイズロボット」Watsonのうわさは以前から聞いていましたが、ついに完成の域に達したようです。

http://japan.zdnet.com/news/hardware/story/0,2000056184,20425004,00.htm?ref=rss

本番での対決は、米国時間2月14日、15日、16日に放送予定。期待しましょう。

私もNTT CS基礎研にいた2002年に類似の研究でNHKニュース10の取材を受けています。われわれのシステムSAIQAは、音声で与えられた日本語の質問文を認識・理解して、リアルタイムに回答を表示するというものでした。たぶんIBMのシステムも同様な構成のものでしょう。当時の正解率は30〜50%ぐらいでした。その後、私はATRマンチェスター大学→現大学と所属が変わって該当研究からは離れてしまいましたが、今のレベルはもっと上がっているのでしょうね。楽しみです。うちの研究室でもこのテーマに近いうちに挑戦するつもりです。(興味がある、高校生、大学生、大学院生のかた、ぜひ本学の学部、修士、博士にきて一緒に研究しましょう。企業との共同研究も可能です)