NVIDIA GeForce ドライバー

うちの研究室では,深層学習の実験のためにひとり1台Titan Xの搭載されたデスクトップを使っている.日本の大学としては,かなり贅沢な環境なのだが,学生はあまり実感がないようだ.

NVIDIAのTitan Vが発表され,次のGPU搭載PCの購入を考えていたところに,11/30のライセンス改定により,データセンターでのNVIDIA GeForceドライバーの利用の禁止というニュースが入ってきた.

データセンターへの導入の禁止。データセンターへの導入の目的では、本ソフトウェアのライセンスは付与されていません。ただし、データセンターにおけるブロックチェーン処理を行うことは許されます。

http://www.nvidia.co.jp/content/DriverDownload-March2009/licence.php?lang=jp&type=geforcem

データセンターが何を指すのかこの文面だけではわからないが(たとえば,大学でサーバー群を計算機センターに持っているような場合は関係するか等),Tesla系ではなくGeForce系のGPUを乗せたサーバー群を構築しているところには影響が大きい.

ちなみに,ライセンス条項が過去に遡及することは通常ないので,11/30以前にドライバーを使っている場合は問題ないと思われる.(制限はドライバーのダウンロード時に同意するライセンス条件にかかっているため)

余談になるが,2011年にGPUを使った機械学習の高速化とその言語処理への応用に関する研究発表をしたときは,「それのどこが言語処理やねん」という空気だったが,今ほとんどの深層学習ベースの言語処理ではGPUがないと研究にならないほど,GPUの利用があたりまえになっていて,隔世の感がある.