「働きたくないイタチと言葉がわかるロボット」

今、言語処理業界で話題の本。著者は川添愛さん。一般向けと思われるが、横書きの書籍で私にとっては読みやすい。

人工知能の専門家にとっては、人工知能の難しさを説明するための良い指針になる。また、一般の人にとっては、人工知能について何か語るときに知っておくべくことが詰まっている。

イタチやモグラやフクロウが出てきて話が展開する児童文学のようなスタイルだが、内容は深いし、専門的な部分も良く書けている。文章も読みやすく、わかりやすい。

少し心配なところがあるとすると、現時点では、人工知能技術の現状を的確に表現しているが、この分野は研究が他分野の10倍速ぐらいで急速に進んでいるので、2,3年過ぎると、内容が古くなってしまっている部分があるかもしれないところ。