Uber 自動走行車事故

Uberの自動走行車が事故を起こしたときの映像が公開された。

http://pic.twitter.com/2dVP72TziQ
(出典:Temple Police)

映像だけで見ると、暗闇から歩行者が突然浮き上がるが、下記の記事のように、事故車はレーザーレーダー(屋根の上にある円筒形の装置)を搭載しているので、歩行者はセンシングできてなければいけない。搭載しているのはVelodyneのLidarのようだが、少なくとも120mのセンシング距離があるので、暗闇でも歩行者は検知できていたはず。急な飛び出しでもなく、天候も悪くないので、センサー系の故障かソフトウェアの不具合がなければ問題なく歩行者を認識して停車できる状況だ。もしかすると、「自転車を押している歩行者」の映像やセンシングデータが外界認識の学習データに含まれていなかったのかもしれない。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-03-23/P611EP6TTDS001
(出典: Bloomberg)

地元警察によると、カメラで歩行者が見えても減速も回避もしていない。人間よりも早い反応ができるのが自動制御の利点のはずだが、Uberの自動走行車はそのレベルには達していないようだ。

なお、言語処理のブログになぜこんなことを取り上げるかは、数年後には分かってもらえると思う。GPUのときのように。